最高の頂へ。

こんばんは。
前回の記事で休日の登山はやめたと書きましたが。
平日は行きますよ、もちろん(笑)
ということで、今回は7月に登った山のことです。
仲間が口々に最高だと称賛する山。
東北四富士のひとつに数えられる『出羽富士』こと『鳥海山』。
この山は本当に最高でした。
自分の登山経験は少ないですが、間違いなく最高だったと言える山行となりました。
(写真かなり多めです。)
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前日夜10時過ぎに郡山での仕事を終えて鳥海山の麓、鉾立駐車場に着いたのが午前2時を回ったころ。
すぐに車中泊の準備をして寝に入ったのが2時半頃。
起きたのが5時。
完全に寝不足ですが、駐車場からの景色は上々。
目が覚めました。
登山届を出し、登山開始。

どんよりとした天気でも暑過ぎないので登りやすい。
山頂はまだはるか遠く雲のかなたに。




さすが花の百名山。
沢山の花が咲き乱れ、テンションもどんどん上がります。

賽の河原を越えると、まるでカルスト台地のような風景。



登り始めてすぐから眺望がいいので飽きずにどんどん進めます。
でもなかなか山頂の雲が晴れない。
新山の姿は確認できませんが、歩を進めると、やがてポツポツと雨が。

それでも3人で盛り上がりながら進める。
やっぱり多人数でのハイクは楽しい♪

幸い大雨にはならないものの、降ったり止んだりを繰り返す雨。
それでもワクワクが止まらない。
良いペースのままで鳥海湖へ。

固有種であるチョウカイアザミ。
予想以上に大きく黒い姿が少し恐ろしい。
まるであの世の番人のようだけど、それがなんだか誇らしくて美しい。

ここも花畑が広がり心を潤してくれる。


先はまだまだ。
少し休憩を取り、更に進む。

これで独立峰とは思えない。
まるで『鳥海連峰』を縦走しているような感覚さえある。

道が新しくなり、綺麗な木道が出来ていた。
平坦な木道は足にも心にも優しい。
そして振り返るとはっきりと見える登山道。

自分の歩いてきた道を振り返る。
人生を振り返っているようだ。
仲間が以前言っていた『人生の縮図』。
まさにその通りだと思った。
そして、この登山道は、とても美しいと感じた。

折角なので旧道のほうへ。

梯子をおりて進むと、万年雪の雪渓が姿をあらわす。


カール地形に思わず見とれる。
地球の息吹を感じさせる色々な地形のオンパレード。
最高の意味が体にどんどんと染み込んでくる。
千蛇谷の厳しい急登を登りきると、大物忌神社に到着。

ガスが濃い。
有料の休憩室に荷物をデポして、新山の山頂を目指す。

全身を使って登る岩場。
ボルダリングをやっていた(過去形)の身としてはこういう場所が最高に楽しい♪
そしてこんな岩だらけの場所にまで花が。

どこまでの強く、美しい姿に疲れが吹き飛ぶ。

ここで3人組のご年配の男性グループに道を譲ってもらった。

山頂にはたくさんの中学、高校生が。
なんでも登山クラブで登りに来たとのこと。
場所を譲ってもらい、遂に新山山頂、2236mへ到着。

相変わらずガスの中で視界は無いが、それでも達成感。
麓からの穏やかな登り、カルストのような地形、稜線歩き、雪渓、カール、急登、そして岩肌の山頂。
某彦麻呂氏が居たら『まるで地形の宝石箱や~』とでも言いそうなくらい、変化に富んだ山。
ひとつの山でここまで味わえるところはそうそうないのではないか。
正に人生のような山。
正に最高。
心地よい疲れをかみ締めながら別のルートで山小屋へと戻る。



神社にお参りをして、各々昼食の準備。
小屋内は火気厳禁なので秘密基地のような場所でお湯を沸かす。


いつも通りカップ麺とおにぎりだけど、無性にうまい。
先ほど道を譲って頂いた3人組のご年配グループも小屋に戻ってきた。
小屋の中で3人楽しそうにやんややんややっている姿を見て、
まるで我々3人組の将来を見ているようだと思わずにやけてしまった。
食事休憩を終えて、外に出てみると。

ガスが晴れて新山の姿がはっきりと見える!!
登山の神様ありがとう!!
ここからが真骨頂。
外輪山を一周します。
目指す七高山まではっきり。

七高山から東側の裾野までくっきり。



疲れているはずなのにこんな景色を見せられたらもう止まりません。



足取りも軽くなって外輪山の稜線を駆け抜けた。




何もかもが美しい。
ここまで奥深い山にははじめて登った。
最高!!





外輪山を回り終わって、元の道にでた。
ここでもご年配の3人組に会った。
少しだけ景色の話をして、先に進ませてもらった。

流石に疲れた。
でも美しい景色は相変わらず元気付けてくれる。




こんなにたくさんの花に囲まれて歩いたのは初めてだった。
そして振り返る。

行きには見えなかった新山、外輪山が見守っていてくれた。
雄大で、懐が深い。そして力強い。
でも、決して荒々しいわけではなく。
まるで女性に抱かれているような感覚にさえなる。
こんな最高な体験をさせてくれた鳥海山と、一緒に登ってくれた仲間の背中に感謝した。


無事に下山したあとはコーラで乾杯。
疲れきった表情で、でもみんな輝いていた。
こんな最高のハイクがあと何回できるだろうか。
みんなの言う最高の意味を噛み締めて、必ずまた来る、と誓った。
そう、近い未来に。
少し戻るが、外輪山を歩いていた時、ふと千蛇谷のほうに目をやった。
すると、またあのご年配の3人組の姿が小さく見えた。
何故か無性に嬉しくなってこちらが手を振ると、向こうも気付いて返してくれた。
『これはもう、確実に未来の自分達だよ』
誰かが言った。
きっと我々も、30年後40年後になったとき、同じようにみんなで山を登るんだろう。
そして今の自分達のように、グループで登っている若者に出会って懐かしい思い出を噛み締めるんだろう。
お互いに手を振り合って、目を細めるんだろう。
現在、過去、未来。
その体験を一度にしたと言ったら大袈裟だろうか。
でも、賽の河原を越え、山頂で祈りを捧げ、胎内を通りまた戻ってくるのだから
それはある意味転生だと言っても、あながち間違いじゃないと思うんだ。
そんな不思議な体験をさせてくれた鳥海山。
ありがとう、素晴らしい山でした。

おしまい。
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この記事へのコメント
こんにちは!
素敵な眺望ですね~!
ガスから抜ける体験が
さらにテンション上げてくれますね^^
未来像もしっかり確認できて
素晴らしい山行だったんですね。
イイナぁ~年を経ても一緒に
登ってくれる仲間が欲しいっす♪
素敵な眺望ですね~!
ガスから抜ける体験が
さらにテンション上げてくれますね^^
未来像もしっかり確認できて
素晴らしい山行だったんですね。
イイナぁ~年を経ても一緒に
登ってくれる仲間が欲しいっす♪
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